遠江 朝比奈の城山
Asahina castle

朝比奈の城山【静岡県御前崎市下朝比奈】
  南公民館【静岡県御前崎市下朝比奈1739】

【立地】平山城
【別称】南谷城

【歴史】城の創成は定かではない。標高90m、比高70mの尾根筋に築かれた平山城であ
る。『高天神戦史』に「曾根孫大夫長一、天正二年〔1574年〕高天神落城後、大須賀組
付となり、城東郡朝比奈村を領して、屋敷跡を伝える」とある。曾根氏は今川家に仕え、高
天神城主の小笠原氏助の配下で守備していたが、1568年12月徳川家康の遠江侵攻に際
して氏助と共に徳川氏に与し、1974年5月武田勝頼の攻城戦では小笠原氏助・渥美源五
郎勝吉などと本城曲輪に籠城していた。6月の開城に伴い、徳川方の西退組に続して大須賀
党に加わった。その後、紀州徳川家に仕え、和歌山に移住したと云う。現在は山林となり、
曲輪、堀切、土塁が残る。

【所感】車は『南公民館』『旧妙音庵薬師堂』『金比羅神社』の駐車場に止めさせてもらい
ました。登城口は金比羅神社の真裏の方角に位置する道沿いにあります。民家の間にある丸
太階段は墓地へ行く為のものですが、道〔登城道〕はその先も続き、道成りに上がって行く
と本曲輪に到着します。本曲輪の西に腰曲輪が2段、本曲輪の東から上がった最高地が物見
台、更に物見台の南東尾根に4条の堀切〔お薦め〕が並んでいます。本曲輪から始まる北尾
根は2本あり、1本は登城道、もう1本は金比羅神社方面に延びる尾根で、小堀切を経て北
端はカットされて道から見える状態になっています。金比羅神社の裏から直登で尾根に乗っ
かり、右へ進むと北尾根の小堀切が在ります。この小堀切は本曲輪から北尾根を下って来る
ことも出来ます。『朝比奈の城山』は標柱や看板など、城跡を示すものは一切ありませんが
、縄張図があれば全遺構が撮れます。




















登城口→本曲輪までの登城道



本曲輪西側1段下の腰曲輪



本曲輪西側2段下の腰曲輪・笹



本曲輪・笹





本曲輪南端の土塁



本曲輪北西下の堀切



物見台へ上がる尾根



物見台





南尾根1本目の堀切





南尾根2本目の堀切





南尾根3本目の堀切



南尾根4本目の堀切〔片堀〕



道から見える北尾根の北端



旧妙音庵薬師堂入口



旧妙音庵薬師堂



金比羅神社



北尾根の堀切・金比羅神社裏辺り