三河 代官屋敷
Chief administrator residence

代官屋敷跡・代官屋敷城跡【愛知県豊田市大沼町大官屋敷】
    近藤工業下山工場【愛知県豊田市大沼町大官屋敷68】

【立地】丘城

【歴史】築城年は不明。標高390m、比高20mの山麓に築かれた板東作右衛門の居館とされる。代
官屋敷跡背後の山頂〔標高430m、比高60m〕には代官屋敷城なる詰城が在る。1571年、或い
は1574年、田代城・大沼城と同様に武田氏の来襲で落城したと云う。代官屋敷は曲輪、土塁、堀切
が残り、代官屋敷城は曲輪、堀切が残る。

【所感】国道301号線根崎信号から東へ100m程進むと、左手に代官屋敷跡の歴史看板が立ってい
ます。代官屋敷跡の標柱に従って進み、民家手前から山林へ入ります。杉が伐採されて陽が当たってい
るエリアが主郭になりますが、笹や下草が生えて代官屋敷跡の看板も埋もれています。主郭の北側へ周
ると、下草が無い杉林の帯曲輪が在りますが、主郭側の切岸や帯曲輪の平坦具合が綺麗過ぎて、近代に
手が入っている感じがします。代官屋敷城跡は代官屋敷跡から背後の山を登った山頂に在ります。道無
き道を行きますが、登城途中、左手に幾つかの段を持った削平地が目に入って来ますが、近藤工業方面
に向かって下る畑地・田地跡と思われます。山頂に近付くと、何となく城跡の雰囲気を感じて来ますが
、先ずは土橋、上ると左手に腰曲輪、正面は下草が深い主郭が在ります。主郭の背後にはこの城跡最大
の遺構・大堀切が控えています。全体的に遺構に対して薄い感じがしますが、屋敷跡と城跡をセットで
訪ねることで満足出来ます。





代官屋敷跡遠景

 

代官屋敷跡の看板・国道301号線沿い〔写真:左〕代官屋敷跡入口〔写真:右〕

 

主郭・代官屋敷跡・笹藪〔写真:左〕代官屋敷跡・主郭北側の帯曲輪〔写真:右〕

 

代官屋敷城跡・主郭南側の土橋〔写真:左〕代官屋敷城跡・主郭南側の腰曲輪〔写真:右〕

 

代官屋敷城跡・主郭〔写真:左〕代官屋敷城跡・主郭北側の大堀切〔写真:右〕