琉球 具志川城
Gushikawa castle

具志川城跡【沖縄県糸満市喜屋武】

【立地】平城〔海城〕

【国指定史跡】具志川城跡

【歴史】具志川城跡は沖縄本島の南端、海に突き出した崖〔標高20m〕の上に在り、発掘
調査から12世紀後半〜15世紀に築かれたグスクとされる。伝承によると、琉球三山統一
の過程〔14〜15世紀初頭〕で抗争に敗れた真達勃按司が久米島に落ち延びて築いたのが
久米島の『具志川グスク』と伝わり、2代目が真金声按司である。真金声按司時代、久米島
の覇権争いが起こり、伊敷索グスクの伊敷索按司の次男真仁古樽の攻撃を受け、久米島『具
志川グスク』は落城。久米島から追放された真金声が糸満に逃れて同名の『具志川グスク』
を築いたと云う。1972年国史跡に指定され、現在は曲輪、石垣が残る。

【所感】久米島・糸満市・うるま市それぞれに同名の『具志川グスク』が存在し、何れも海
に隣接しています。名前に『川』の字が入っていますが、川とは無関係な点が不思議です。
崖の先端が『一の郭』、付け根が『二の郭』『城門跡』、曲輪を囲む石垣は全周ではありま
せんがよく残っています。抜け穴として利用したと伝わる二の郭の『ヒーフチミー』=『火
吹き穴』という意味だそうです。





具志川城跡入口



城門跡・二の郭虎口











二の郭



二の郭北端の石垣



二の郭南端の石垣



一の郭へ行く旧石段







一の郭



一の郭北端の石垣