信濃 林城
Hayashi castle

  林城跡【長野県松本市大字里山辺・入山辺】
山辺小学校【長野県松本市大字入山辺34】

【立地】山城
【別称】小笠原氏城・金華山城〔大城〕・福山城〔小城〕

【県指定史跡】

【歴史】築城年はハッキリしないが、文明年間〜長亨年間(1469〜1489年)、信濃
守護の小笠原清宗、もしくはその子小笠原長朝の築城とされる。大嵩崎集落を挟むように大
城〔標高846m、比高200m〕、小城〔標高796m、比高160m〕に大別される。
清宗−長朝の後、貞朝−長棟の居城となったが、長時の代で信玄の信濃侵攻が始まる。15
48年「塩尻峠の戦い」で長時は信玄に敗れ、1550年村上義清を頼ったが、諏訪西方衆
に所領を取り上げられ、落城、追放となった。現在は曲輪、土塁、堀、石垣などが残る。

【所感】県道297号線で薄川に架かる金華橋南に小笠原氏城の歴史看板と小城の登城口が
在ります。今回は車で行ける大城のみの訪城としました。金華橋から東へ400m程進み、
次の橋〔山辺小学校南〕から南へ山沿いに走ると、再度、歴史看板が在ります。ここから一
度東へカーブして上り、橋倉公民館を右折して山道を進むと、最高部が大城になります。二
の郭に東屋が在り、主郭へは両脇に空堀を持つ土橋を渡ります。主郭は良好に残る土塁が囲
み、石垣の一部も見ることが出来ます。旅行の一環で訪ねたので、充分な訪城とはなりませ
んでしたが、一部とは云え、満足出来る内容でした。


 

小笠原氏城跡の歴史看板と碑〔写真:左〕二の郭〔写真:右〕

 

主郭−二の郭間土橋横の空堀〔写真:左〕主郭を囲む土塁〔写真:右〕

 

主郭の土塁に残る石垣〔写真:左〕後郭〔写真:右〕