三河 寺部城
Terabe castle

   寺部城跡【愛知県西尾市寺部町堂前】
西尾市役所支所【愛知県西尾市西幡豆町仲田16】
    太山寺【愛知県西尾市寺部町林添63】

【立地】丘城
【別称】寺辺之城

【町指定史跡】

【歴史】標高30mの丘陵上に築かれた城。1504年小笠原定政が早川三郎某が籠る寺部城を攻略を
倒したと云う。定政は信州の小笠原信濃守貞朝の次男とされる。1514年頃、小笠原摂津守長重が寺
部城主で鬼門寺として太山寺を創建、1562年頃、小笠原兵右衛門尉広正、或いは、その子小笠原左
衛門佐広重〔重広〕に交替した。広重・信元父子は1567年「掛川城攻め」・1572年「三方ヶ原
の戦い」に参戦、信元は1575年「設楽原の戦い」に参戦。1590年信元は家康の関東移封に従い
、上総国周集郡〔富津・新井・西川・本郷・人見・中野・坂田〕2500石を得、富津に陣屋を構え、
海事を担当する船手の役職に就いた。この頃、寺部城は廃城になったとされる。現在は公園、みかん畑
に変わり、曲輪、土塁、堀が残る。

【所感】西尾市役所支所南西の信号を南へ入って400m進むと、道の左右に「寺部城址」の標柱があ
り、ココを右折して100m程進んだ左側が城跡です。整備された丸太段を上り、主郭東側の堀を通っ
て南側へ周りこむと、二の郭・主郭へ登る丸太段が在ります。主郭の東端に土塁の遺構が在り、主郭の
西側に二の郭、二の郭の北側に三の郭、南側に帯曲輪が在ります。よく整備されたシンプルな城跡です
が、遠くに梶島・吉良温泉など三河湾が一望出来る見晴らしの良い場所で、暫く海を眺めていました。



 

主郭東側の横堀から続く竪堀・登城道〔写真:左〕主郭東側の横堀〔写真:右〕

 

主郭南側の登城道〔写真:左〕寺部城についての看板・寺部城址碑・主郭〔写真:右〕



主郭

 

主郭東側の土塁〔写真:左〕主郭−二の郭間北側の竪堀〔写真:右〕

 

二の郭〔写真:左〕二の郭南側の帯曲輪〔写真:右〕

 

ヤシキ跡方面〔写真:左〕主郭から見た三河湾〔写真:右〕