三河 大桑館
Okuwa yakata

    大桑館跡【愛知県北設楽郡設楽町東納庫字上ノ山】
   名倉郵便局【愛知県北設楽郡設楽町東納庫字船石13−2】
ペンションみるく【愛知県北設楽郡設楽町東納庫字大桑79】

【立地】丘地
【別称】大桑村古屋敷

【歴史】時期は定かではない。標高670m、比高20mの丘陵端に築かれ、奥平氏の家人
でこの地の土豪大鍬隼人の屋敷と伝わる。江戸時代に久昌院が在った場所で、現在は山林と
なり、曲輪、堀らしきものが残る。

【所感】国道257号線沿いの名倉郵便局から1300m程南下した右手のペンションみる
くを過ぎた右手の脇道を入った左上の山林が館跡になります。脇道を奥へ進んだ左カーブの
突き当たりから山林内へ入ります。山林の東側に堀、曲輪の中心に稲荷神社の祠、祠の北に
上ノ山古墳と五輪塔が在ります。現場で杉を伐採している方にお話を聞きましたが、嘗ては
丘陵は国道まで続いており、現在、削られた場所に土塁も在ったそうです。山林東側に80
mに亘って在る堀は、1575年「長篠、設楽ヶ原の戦い」家康が布陣した石座神社陣所跡
、八劔山陣所跡の裏山に在る堀に似たもので、個人的には領地の境界、もしくは久昌院の敷
地境界ではないかと思っています。


 

大桑館跡遠景〔写真:左〕稲荷神社〔写真:右〕

 

上ノ山古墳上に置かれた五輪塔〔写真:左〕堀か〔写真:右〕