遠江 佐久城
Saku castle

        佐久城跡【静岡県浜松市北区三ケ日町都筑】
ホテルハーヴェスト浜名湖【静岡県浜松市北区三ケ日町大崎372】

【立地】平城
【別称】浜名城

【市指定史跡】

【歴史】1348年浜名清政が築いたとされる。鵺代の名族であった浜名氏は、南北朝時代
(1336〜1392年)北朝に属し、一時、井伊氏に追われて伊勢、美濃地方を流浪した
が、次第に北朝の勢力が回復して行くと、浜名湖対岸に佐久城を築き、新たな本拠とした。
その後、子孫は足利幕府の側近として活躍する。清政の後、詮政−満政−持政−政義−政明
−頼親−正国と続き、1568年9代頼広の時、家康の遠江侵攻により落城。その後、本多
百助信俊・信時父子に預けられたが、1583年野地城へ移り、廃城となる。現在も湖岸突
端に曲輪、土塁、空堀、土橋、井戸跡が残る。

【所感】野地城跡の南方800m、ホテルハーヴェスト浜名湖の北西に位置し、東急リゾー
トタウン浜名湖ヴィラFの西に城跡の入口が在ります。佐久城跡の看板が在る場所で、丸太
段を上ると、馬出し曲輪背後の横堀を歩く形になります。最高所に着くと、左手に南郭、右
手に馬出し曲輪へ向う道が在り、横堀は土橋から来た横堀と合流して猪鼻湖方面へ向って下
るように在ります。右手の馬出し曲輪は南に虎口が在り、東は土塁で囲まれています。状態
の良い土橋を渡ると、右へ左へ折れる枡形虎口が在り、主郭へ入って行きます。主郭は南北
に長い楕円形で東端と南端は高く長い土塁が囲んでおり、西端は猪鼻湖が一望出来る湖岸に
なっています。主郭内に井戸跡と城址碑が2つ。見所は横堀・馬出し曲輪・土橋。簡単に行
けて、満足度が高い城跡です。





佐久城跡の看板と佐久城趾見取り図の看板・城跡入口





馬出し曲輪南側の横堀



馬出し曲輪を囲む土塁



馬出し曲輪−主郭間の土橋



土橋横の堀切



主郭枡形虎口



主郭の東端から南端を囲む土塁



主郭



佐久城趾の石碑・主郭



佐久城址の石碑・主郭




井戸跡・主郭



搦手跡・主郭