三河 臼木ヶ峰城
Usugigamine castle

臼木ヶ峰城跡【愛知県豊田市足助町岩清水・井ノ上・岩神町薄沢】
  岩神城跡【愛知県豊田市岩神町薄沢・香福庵】
 足助八幡宮【愛知県豊田市足助町宮ノ後12】
足助高等学校【愛知県豊田市岩神町川原5】
  若一神社【愛知県豊田市岩神町香福庵64】

【立地】山城
【別称】豊楽城・岩神城

【歴史】築城年は定かではない。臼木ヶ峰〔標高210m、比高90m〕の山頂、尾根に築
かれた城で、中條左衛門全満の居城とされる。現在は山林、墓地、水力発電所の貯水槽・水
圧鉄管に変わり、曲輪、堀切が残る。「足助七屋敷の一」

【所感】国道153号線足助八幡宮信号を南へ入った宮町駐車場背後の山が城跡です。臼木
ヶ峰城跡は足助水力発電所の貯水槽〔標高180m〕・水圧鉄管以北のエリアと、岩神城跡
とも言われる貯水槽南方の頂〔標高210m〕に大別出来ると思う。先ず、水圧鉄管以北の
エリアは墓地も含めて北へ延びる尾根、谷に幾つかの段を持って平坦地が並ぶが、曲輪なの
か、畑地跡なのか、その性格はよく分からず、写真も撮り辛い。岩神城跡とも言われる頂は
、手付かずの山林となっており、こちらの方が訪城の雰囲気を感じられていい。貯水槽から
南方へ走る用水路の最初のトンネル上から北頂へ向かう道が在る。北頂は南北に長い曲輪と
東端に土塁、金比羅大権現の石碑が在り、その先、尾根を下り切った場所に小さな堀切が在
るが、山道として後世に造られたもののように感じる。更に険しい傾斜と腰曲輪を経て、南
頂に到着。頂は段を持った広い曲輪で西端に櫓台のような盛山が在る。岩神城跡は足助高校
と若一神社間の旧道を登り切った場所に在ると言われており、正にこの旧道を見張るに適し
た方角です。西方、南方の尾根にそれぞれ堀切を有し、特に南方の堀切は幅もあって当城跡
で最も見応えがある遺構です。


 

宮町駐車場裏の墓地への道〔写真:左〕曲輪の1つとされる墓地〔写真:右〕

 

足助水力発電所水圧鉄管と平坦地〔写真:左〕足助水力発電所貯水槽と平坦地〔写真:右〕

 

北頂の登城口〔写真:左〕北頂に在る金比羅大権現の石碑と曲輪〔写真:右〕

 

北頂−南頂間の尾根〔写真:左〕北頂−南頂間の小堀切〔写真:右〕

 

南頂北側の腰曲輪〔写真:左〕南頂の曲輪〔写真:右〕

 

南頂南側の大堀切〔写真:左〕南頂西側の小堀切〔写真:右〕