三河 月ヶ谷城
Wachigaya castle

月ヶ谷城跡【愛知県豊橋市嵩山町山角庵】
  正宗寺【愛知県豊橋市嵩山町上角庵52

【立地】山城
【別称】月谷城

【歴史】1521〜1528年頃、石巻西郷氏の祖正員、もしくは正員の父信員の築城とさ
れるが、定かではない。標高205m、比高150mの山頂に在り、居館は南麓の市場城と
云われる。正員は五本松城を本城とし、今川氏に属したが、1529年松平清康の「吉田城
攻め」1530年「宇利城攻め」では松平氏に属した。1535年「守山崩れ」松平清康が
横死すると、再度、今川氏に属す。1551年正員没後、正勝が継ぎ、正勝の嫡男元正が月
ヶ谷城へ入った。1560年「桶狭間の戦い」で今川義元が討たれると、家康に属した為、
1562年今川氏家臣朝比奈泰長の夜襲で落城となり、正勝、元正父子は討死した。現在は
曲輪、土塁、井戸跡が残る。


【所感】城跡は正宗寺西の頂で、登城口は寺とは反対側の西側になります。国道362号線
嵩山信号〔正宗寺へ繋がる交差点〕から500m程西へ進み、天神川に架かる天神橋を渡っ
て直ぐ右折します。500m程進んだ右手〔嵩山町字軍場〕に城址入口を示す黄色の標柱が
在ります。ここから先ず谷を北東方向へ登り、少し西へ折れて、再度、尾根を北東方向へ登
ります。登り切ったら次に東へ進み、最後は城跡の北側から主郭へ入る形になります。30
分程掛かる少し長い登城道ですが、足場が良いこと、黄色い標柱が最後まで案内してくれる
安心感があります。主郭は南北に2段在り、南段の西と南に虎口が在ります。主郭の南は帯
曲輪、ここに井戸跡が在ります。少し覗いた感じでは底が見えない深さです。


 

月ヶ谷城跡遠景〔写真:左〕月ヶ谷城址入口の木碑〔写真:右〕


 

登城道

 

主郭西虎口横の土塁〔写真:左〕主郭に立つ月ヶ谷城址の木碑〔写真:右〕

 

主郭西の虎口〔写真:左〕主郭南の虎口〔写真:右〕

 

帯曲輪の井戸〔写真:左〕帯曲輪南西の虎口〔写真:右〕

 

城郭南西端の横堀〔写真:左〕正宗寺〔写真:右〕