三河 千ノ田城
Chinoda castle
千ノ田城跡【愛知県豊田市上八木町千ノ田・寺洞】
宗源寺【愛知県豊田市上八木町寺洞25】
【立地】丘城
【歴史】標高380m、比高50mの尾根上に築かれ城で、城主、歴史は不明である。地元
では八木左門義員なる人物の城とされ、1571年武田軍の三河攻略の際、落城したと云う
伝説がある。現在は山林となり、曲輪、堀、堀切が残る。
【所感】宗源寺の南方、西へ向って伸びる舌状の丘陵上に城跡が在ります。丘陵西端の墓地
に梶家代々先祖代々墓の墓碑が在りますが、城主とは関係ないようです。ですが、下山地区
の孫根城主に梶氏の名もあるので、一族のようにも感じます。城跡の入口はこの墓地の東側
、宗源寺と集落を結ぶ切通し〔堀切?〕に在ります。以前は無かった「千ノ田城址」と書か
れた看板から山林内へ入りますが、いきなり木々につかまらないと登れない道から始まり、
登り切って少し歩くと城跡です。猪避けか、立ち入り禁止の意味か分かりませんが、有刺鉄
線が張られている箇所があるので、注意して下さい。最高所が主郭、主郭の北・西・南側を
U字に横掘・帯曲輪が囲み、主郭南側のもう一段下に横掘から竪堀に変わる遺構が見られま
す。一番の見所は主郭東側の堀切。尾根を完全に遮断し、堀切の北側は左に折れて狭い平坦
地になっています。規模は小さいので、物見か、連絡の城であったと思われます。城跡の南
側のお宅の方に許可を得て、城跡の入口を教えてもらいましたが、「千ノ田城址」の看板・
登城道など、分かりやすく整備して頂いたことに感謝致します。
千ノ田城跡遠景
主郭西側の切通し〔堀切?〕と城跡入口
主郭南側の浅い横堀〔内掘〕と帯曲輪
主郭南側の浅い横堀〔外掘〕から竪堀へ
主郭
主郭東側の堀切