三河 広見城
Hiromi castle
広見城跡【愛知県豊田市広幡町阿賀滝・大光寺】
正林寺【愛知県豊田市広幡町寺後7】
【立地】山城
【別称】西広見城・広見村古城
【歴史】標高207m、比高90mの山頂に築かれ、1355年頃、西広見村を領した中条将監が居住
したことに始まる。その後、中条飛騨守・広見藤大夫・中条将監秀正〔1577年自害〕・中条秀清と
続き、中条将監季長の名もある。現在は山林となり、曲輪、空堀、土塁、石積み、井戸跡が残る。
【所感】国道155号線大畑町不流信号を東へ曲がって愛知環状鉄道を潜り、西広見川に沿って北上し
ます。阿賀滝橋を渡って500m程進んだ左手に見える山が広見城跡になります。当初は登城口が分か
らず、入山を断念していましたが、東麓の段々畑から登れるのではと思い、家の方に事情を話したら快
く承諾を頂き、城跡までの獣道が在ることも教えて頂きました。下山後にお礼に伺ったら、このお宅の
ご主人が造った登城道だったことを知りました。ジグザグに北へ登り、西へ折れて尾根伝いに歩いた最
初の最高所が城郭の南東端になります。東西に約150m、南北に約200mの広い城郭で、縄張り図
を片手に遺構を確認しながら全体を周ると、1時間は掛かります。曲輪を囲むような土塁はあまり見ら
れませんが、曲輪に付けられたキツイ勾配の切岸、尾根伝いの要所に造られた堀切、主郭南面に積まれ
たた石積みが見所です。正林寺に広見城主広見藤太夫・中条将監秀正の墓が在ります。
城郭南東の堀切〔写真:左〕城郭南方の堀切〔写真:右〕
主郭南西の堀切〔写真:左〕城郭北方の堀切〔写真:右〕
井戸跡か〔写真:左〕竪堀〔写真:右〕
横堀〔写真:左〕主郭南の石積み〔写真:右〕
主郭南の石積み
登城道〔写真:左〕登城口〔写真:右〕
東方から見た広見城跡〔写真:左〕正林寺・中条将監秀正公の墓碑〔写真:右〕
正林寺・広見藤太夫公の墓碑〔写真:左〕正林寺〔写真:右〕