伊勢 田辺城
Tanabe castle
田辺城跡【三重県いなべ市北勢町田辺字北山】
北勢熟人荘【三重県いなべ市北勢町田辺304−1】
哲学舎という名の美術館【三重県いなべ市北勢町田辺305】
多奈閇神社【三重県いなべ市北勢町田辺398】
【立地】山城
【市指定史跡】
【歴史】田切川と二之瀬川に挟まれた標高240m、比高65mの丘陵上に築かれた山城で
ある。1586年木造具康〔長政〕の築城とされる。1584年「小牧、長久手の戦い」で
織田信雄・徳川家康連合軍×豊臣秀吉が対立、具康は戸木城〔久居市〕を修築し、秀吉方の
蒲生氏郷軍と戦い、6ヶ月に亘って籠城した。1585年信雄×秀吉の和睦により、戸木城
を明け渡し、その後、田辺に城を築いて住んだと云う。現在は曲輪、空堀、土塁が残る。
【所感】東海環状自動車道大安インターを降り、国道365号線を北上します。東村信号か
ら右の県道25号線へ入り、県道606号線を経て、多奈閇神社西側の道を400m程上る
と、左手に田辺城跡碑、北勢熟人荘の駐車場へ入る道が在ります。駐車場に建つ城門を潜っ
て丸太段を上ると、土橋と両脇に横堀・土塁、主郭南側一帯が副郭とされますが、熟人荘や
駐車場、道路建設によって消失している為、全容は明らかではありません。主郭の西側一帯
も広くなっていますが、縄張りとしてはよく分からないエリア。更に西奥には低い土塁と虎
口を持つ方形の平坦地が在りますが、館跡のようにも感じます。主郭は正方形の曲輪を土塁
と横堀で囲み、西・東・南に虎口・土橋を持っており、副郭とは南の虎口で繋がります。主
郭の北方は、発掘調査で伐採された広大なエリアがありますが、ここにも城に関係する居住
地が有ったと思われます。枡形虎口や堀切は有りませんが、主郭や副郭を護る土塁・横堀は
しっかり残っているので、それだけでも訪ねる甲斐はあると思います。
熟人荘〔城跡〕駐車場入口
城跡入口
副郭から見た虎口の土橋
土橋南側の横堀
土橋北側の長い横堀
主郭西奥の平坦地
主郭西側の土橋と虎口
主郭内部
主郭南端の虎口と土塁
主郭南側の土橋
主郭南側の横堀
主郭東端の虎口
主郭東側の土橋
主郭東側の横堀
主郭北側の横堀
主郭北西角の横堀
主郭南西角の横堀