伊勢 岸岡城
Kishioka castle
岸岡城跡・岸岡山緑地【三重県鈴鹿市岸岡町】
ひばり保育園【三重県鈴鹿市岸岡町2707−174】
【立地】丘城
【別称】鬼神岡城
【歴史】標高32mの丘陵北端に築かれた丘城である。城主の佐藤中務は藤原秀郷の子孫で
下野国から移って築城し、神戸家の家臣であった。1557年近江六角氏の伊勢攻略の際、
六角氏の将小倉三河守が神戸城の与力である柿城〔三重郡朝日町〕を包囲するに及び、神戸
城主神戸利盛は柿城救援に赴いた。佐藤中務・又三郎父子は神戸家に背き、近江勢を神戸城
へ入れるが、佐藤の臣古市与介は佐藤氏に背いて、岸岡城に利盛を迎え、長野藤定と神戸城
を奪回し、近江勢は千種に走ったと云われる。佐藤父子は河曲十宮に隠れていたところを捕
えられ、三日市場にさらされたと伝たわる。現在は岸岡山緑地となり、遺構は無い。
【所感】城跡が在る岸岡山緑地とその周辺には38の古墳が散在し、その中で『三重の中世
城館』に載っていた岸岡城の縄張図を見ると、岸岡山緑地北エリアの岸岡山7号墳・岸岡山
6号墳の丘陵〔ひばり保育園の南西〕が城跡のようです。私のような素人が実際に見ると、
2つの古墳を合わせて前方後円墳のように見えます。現地に城址碑や看板のように城跡と分
かるものはありません〔有ってもイイような気もしますが〕。公園として整備される前は岸
岡山7号墳の西側〜北側に掛けて横堀があったようですが、散策路が造られた際に消失した
ようです。岸岡という地名から想像すると、昔はもっと海に近い丘だったように思いますが
、現在は海岸から500mほど離れており、東隣りに近鉄名古屋線が走っています。岸岡山
緑地は展望台がある岸岡山〔標高43m〕を中心に造られた公園で、駐車場もしっかり完備
され、ウォーキングには最適な場所です。
岸岡山緑地北エリア入口
岸岡山緑地碑
岸岡山7号墳への道
岸岡山7号墳・岸岡城跡
岸岡山6号墳・岸岡城跡
古墳と散策路〔堀跡〕