三河 小牧陣屋
Komaki Jinya
小牧陣屋跡【愛知県西尾市吉良町小牧字郷中・郷後】
旧糟谷邸【愛知県西尾市吉良町荻原大道通18−1】
【立地】平地
【歴史】1561年、松平元康〔徳川家康〕が「東条城攻め」の際に築いた砦である。小牧
砦を本陣として本多広孝〔1527〜1596年〕を置き、津平砦・友国砦に松井忠次、糟
塚砦に小笠原三九郎長滋を配した。今川氏真は東条城に吉良義昭、西条城に牧野貞成を置い
て迎え撃ったが、元康軍が勝利し、代わって東条城に鳥居忠吉、松井信一、西条城に酒井雅
楽助が入った。1563〜1564年「三河一向一揆」の際、許されて岡山城〔吉良町〕に
居た義昭は、再度、家康に背いて東条城へ入り、一揆方の将として抗戦したが、和議が進む
と、近江へ逃れた。1703年、大河内〔長沢〕松平正久が上総大多喜2万7300石の藩
主となり、小牧〔1万3000石〕に陣屋〔代官役所〕を構えた。その後も大河内松平氏の
所領となり、正貞−正温−正升−正路−正敬−正義−正和を経て、正質で明治を迎える。現
在は畑地、住宅に変わり、遺構は無い。
【所感】県道317号線小牧信号を東へ200m程進み、左へ入ると、小牧公民館が在りま
す。公民館を左へ曲がると、直ぐに小牧陣屋が見えます。石で築かれた冠木門、歴史が書か
れた石碑、陣屋の説明板があります。小牧陣屋の長屋門が旧糟谷邸の南側道路沿いに移築さ
れています。
小牧陣屋跡
小牧陣屋跡の平面図・歴史碑
移築 小牧陣屋 長屋門・旧糟谷邸