紫禁城
The Forbidden city
【中華人民共和国北京市】
【立地】平城
【別称】故宮・故宮博物院
【ユネスコ世界遺産】故宮
【国家重点文物保護単位】故宮
【歴史】1368年漢民族による「明王朝」が始まり、都が南京から北京
に移される。1406〜1420年、三代皇帝永楽帝が20万人以上の労
働力で紫禁城を築く。500年に亘り、明、清王朝の皇城となり、24人
の皇帝の居城となった。1616年「清王朝」が始まり、1644年「明
王朝」が滅んでからは三代皇帝順治帝の満州族支配となる。1911年辛
亥革命によって「清王朝」が滅亡し、1912年中華民国建国。1924
年清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀は紫禁城を追われ、1925年「故宮博物
院」設立となる。1987年ユネスコ世界遺産に指定され、世界中から多
くの観光客が訪れている。
【所感】紫禁城は、毛沢東主席の肖像画が掛かる天安門の北側に位置し、
外堀〔水堀〕と城壁〔高さ10m〕に囲まれた東西760m、南北960
m〔長方形〕の巨大な宮廷〔城郭〕です。最南の午門を潜ると、太和門、
次に外延の三大殿〔太和殿、中和殿、保和殿〕が在ります。その北側に内
延の後三宮〔乾清宮、交泰殿、坤寧殿〕があり、最後に鉄安殿、最北に神
武門となります。これらの建物は紫禁城の中央南北方向に一直線に配され
ています。ツアーで行きましたが、この日は1日中雨。傘を差す観光客を
かき分けながら、ガイドさんに連れられて、南から北へひたすら歩いたと
いう感じです。雨の写真になってしまいましたが、肉眼で見た紫禁城は、
今でも脳裏に焼き付いています。
太和殿
北京城
Beijing castle
【中華人民共和国北京市】
【立地】平城
【別称】京城
【国家重点文物保護単位】箭楼、正陽門
【歴史】1368年漢民族による「明王朝」が始まり、明時代初期に築か
れた城である。北方民族〔モンゴル民族〕の備えを目的とし、皇城紫禁城
を城壁と外堀で大きく囲む巨大城郭である。城壁には9つの門が配され、
特に正陽門は紫禁城の真南に位置し、皇帝、皇族専用門として使われた。
1953年スターリン、毛沢東の「北京都市計画草案」が決まり、195
4年より北京城解体が始まる。1969年城壁の解体は6年後に完了。内
城、外城の城壁跡地は環状道路、地下鉄に変わり、城楼と箭楼が残る。
【所感】北京市内観光の際、車でよく見かける建物が箭楼です。市の中心
部に位置し、高さが38mもある大きな建物です。餃子専門店に入る前に
撮った写真です。中国はビルやマンションの近代建物と、歴史遺産が同居
する風景があちこちで見られます。
箭楼
万里の長城
The Great wall
【中華人民共和国河北省山海関〜甘粛省嘉峪関】
【立地】山城
【別称】万里長城
【ユネスコ世界遺産】万里長城
【国家重点文物保護単位】万里長城
【歴史】紀元前221年、中国初の統一国家「秦」の始皇帝が、兵士30
万人、農民数百万人の労働力で築いた城である。秦時代の長城は、土を固
めた土塁状の壁で、全長は2700キロ程。現在に残るレンガ造りの長城
は「明」時代のもので、幾つかに分かれる城壁は100m毎に見張り台が
設けられ、全長約6000キロに及ぶ。中国北部に位置し、高さ約8m、
幅約7mの城壁が東西に連なる。1華里=約500mで1万里以上になる
ことから、「万里の長城」と呼ばれる。宇宙船、月からも見える世界最大
の人工建造物で、北方民族の侵攻の備え、権力の象徴として築かれた。1
987年ユネスコ世界遺産に登録され、中国を代表する建造物である。
【所感】紫禁城と同日に行き、天気は雨。尾根伝いに連なる長城を綺麗に
撮れなかったことが、とても残念に思えた日でした。騎馬が横5列に並べ
る幅で、坂道、階段からなっており、雨にもかかわらず多く人が居ました
。1時間程度の滞在で、遠くまで歩けませんでしたが、そのすごさは十分
味わえたと思います。
八達嶺長城
西安城
Xian castle
【中華人民共和国陜西省西安市】
【立地】平城
【別称】長安城・大興城
【歴史】「唐」時代(618〜907年)に築かれた長安城は、平安京の
お手本となる巨大な城郭である。「明」時代初期(1370年代)、長安
城皇城を中心に改築し、現在に残るレンガ造りの形となる。周囲約12キ
ロの外堀と城壁〔高さ12m、幅約15m〕で囲まれた中国で現存する最
大の城壁である。城壁には120m毎に見張り台が設けられ、城門は4方
に4門〔東門−長楽門、西門−安定門、南門−永寧門、北門−安遠門〕築
かれている。特に西門〔安定門〕はシルクロード出発点として知られ、西
安の観光地になっている。
【所感】安定門〔西門〕から城壁に上りましたが、私の中では万里の長城
よりも感動した感があります。街に近代建物と城壁が並立し、古都であっ
たことが伺える良い景色になっています。城壁の上から西安の街、自動車
が走る道路、何処までも続く城壁を見ていたら、旅の後半の疲れが少し癒
されたことを覚えています。
西門箭楼〔安定門〕