琉球 首里城
Shuri castle
首里城跡・首里城公園【沖縄県那覇市首里金城町1丁目2】
レストセンター首里杜館【沖縄県那覇市首里金城町1丁目1】
玉陵【沖縄県那覇市首里金城町1丁目3】
【立地】平山城
【別称】中山城
【ユネスコ世界文化遺産】琉球王国のグスク及び関連遺産群
【国指定史跡】首里城跡
【歴史】発掘調査から14世紀中期~14世紀後期〔察度王統期〕の築城とされる。佐敷グ
スクを拠点とする思紹・巴志父子は、1406年中山王都『浦添グスク』を攻め取り、中山
王都を首里グスクへ移した。1416年北山王の拠点『今帰仁グスク』を攻略、1529年
尚巴志は南山王の拠点『南山グスク(島尻大里グスク)』を攻め落とし、三山〔北山・中山
・南山〕を統一、琉球王国が生まれた。第一尚氏王統は初代尚思紹に始まり、1422年尚
巴志-1440年尚忠-1445年尚思達-1450年尚金福-1454年尚泰久-146
1年尚徳と続いた。2代尚巴志は中国との外交、貿易を琉球王国に一元化し、更に貿易ルー
トの拡大に務めた。5代尚金福は首里と那覇を結ぶ海中道路『長虹堤』を造成し、その後の
商都那覇の基盤をつくるが、1453年尚金福没後、王位を巡る内紛『志魯・布里の乱』が
起こる。この内紛で志魯(尚金福の子)と布里(尚金福の弟)は共に命を落とし、首里城も
炎上、1454年越来グスクの尚泰久〔尚巴志の七男〕が王位に就いた。1458年『護佐
丸・阿麻和利の乱』が起こり、『護佐丸』に謀反の疑いを掛けて王権奪取を企てる『阿麻和
利』は、政府軍によって討死となる。乱の後、尚泰久は深く仏教を信仰するようになり、臨
済宗の寺を建立、釣鐘を奉納したりし、『万国津梁鐘』は有名である。1460年尚泰久王
没後、子の尚徳が7代目の王となる。尚徳は中国や朝鮮との交易を積極的に行う一方、喜界
島を攻略、重臣『金丸』の助言も聞かない独断的な政治を進めた。1469年尚徳の死と共
に不満勢力が決起し、王宮より王族を追放するクーデターが起こり、第一尚氏王統は閉ざさ
れた。1470年このクーデターを制御していた『金丸』が王位に就いて『尚円』を名乗り
、第二尚氏王統が始まる。尚円を初代とし、1477年尚宣威-尚真-1527年尚清-1
556年尚元-1573年尚永-1589年尚寧と続き、1609年3月初旬、島津家久は
樺山久高を総大将とする3000の兵、100隻の軍船で琉球侵攻が始まる。奄美大島→徳
之島→沖永良部島を攻略し、3月末、沖縄本島の今帰仁グスクを落とし→浦添グスクを焼き
払い、4月1日首里グスクに達した。小競り合いはあったが、国王尚寧は和議を申し入れ、
薩摩の支配下にありながら、国王体制を継続した。その後、1621年尚豊-1641年尚
賢-1648年尚質-1669年尚貞-1710年尚益-1713年尚敬-1752年尚穆
-1795年尚温-1803年尚成-1804年尚灝-1835年尚育-1848年尚泰と
続き、1879年廃藩置県とともに廃城となる。1908年『中山門』は老朽化により取り
壊され、1933年旧国宝に指定されるが、1945年沖縄戦により全建物は焼失。195
0年首里城跡に琉球大学が創設され、1577~1584年西原町・中城村へ移転。195
8年『守礼門』復元、1972年『国指定史跡』、1974年『歓会門』復元、1983年
『久慶門』復元、1989~1992年『正殿』復元、1991年『木曳門』復元、199
2年『瑞泉門』『漏刻門』『広福門』『奉神門』が復元、首里城公園が開園される。200
0年『右掖門』『白銀門』が復元、同年『ユネスコ世界文化遺産』に選定される。2006
年『日本100名城』に選定、2010年『淑順門』復元、石垣、曲輪、井戸などが残る。
【所感】首里城は往時の石垣や沢山の建物が復元され、琉球文化を体感出来ることからツア
ーや個人旅行で訪ねる人が多く、関連する世界遺産〔玉陵・識名園・斎場御嶽・勝連城跡・
中城城跡・座喜味城跡・今帰仁城跡〕とセットで訪ねる人もいます。戦前は旧国宝、第二次
世界大戦で全壊。戦後、徐々に城門・石垣・殿舎が復元され、国指定史跡→世界文化遺産→
日本100名城にまで這い上がって来ました。日本国の城郭とは違う琉球グスクの虜になる
と、沖縄に何度も通いたくなります。
正殿【世界文化遺産】
北殿【世界文化遺産】
南殿と番所【世界文化遺産】
奉神門【世界文化遺産】
広福門【世界文化遺産】
首里森御嶽【世界文化遺産】
供屋【世界文化遺産】
漏刻門【世界文化遺産】
瑞泉門【世界文化遺産】
龍樋【世界文化遺産】
歓会門【世界文化遺産】
久慶門【世界文化遺産】
淑順門【世界文化遺産】
右掖門【世界文化遺産】
木曳門【世界文化遺産】
守礼門【世界文化遺産】
園比屋武御嶽石門【世界文化遺産】
斎場御嶽【世界文化遺産】
玉陵【世界文化遺産】
識名園【世界文化遺産】