遠江 樽山城
Taruyama castle

樽山城跡【静岡県浜松市天竜区春野町田河内】

【立地】山城

【歴史】築城年は定かではない。熊切川の支流敷原川〔敷原沢〕に囲まれた標高626m、
比高35mの丘陵先端〔樽山:標高739mの南東麓〕に築かれた城である。樽山城は天野
氏の支城と云われ、1574年4月徳川家康が犬居の天野氏を攻撃、大雨と食料不足で撤退
する際、森町の田能・大久保付近で樽山城から出て来た城兵の攻撃を受け、この戦で樽山城
の存在を知る『三河物語』。1576年の春、家康は再び天野氏を攻め、7月に天野助兵衛
が護る樽山城を攻略、天野宮内右衛門尉藤秀を犬居山中から追い払うことに成功した。家康
は樽山城を駿河の武田軍に対する境目の城として大久保七郎右衛門を主将に安部氏・三倉氏
・天方氏らを在番させているが、安部大蔵在番中、武田軍〔三浦右馬介〕の来攻を撃退して
いる。三倉氏も籠城の功により川根郷で150貫文の所領を得ている。1582年武田家滅
亡の頃に廃城。現在は山林となり、曲輪、堀切が残る。

【所感】初めに…大井川方面から樽山城跡へ向かう国道473号線・362号線の一部が土
砂崩れで通行止めになっています。迂回路がかなり遠回りになるので、島田金谷ICではな
く、浜松浜北IC・森掛川スマートICから北上して→気田川方面から行くルートをお薦め
します。樽山城跡に東側に広い駐車スペースが有り、奥に見える城址看板の左手に登城口が
在りますが、トレッキングポールがあると良いでしょう。腰曲輪Cまでの道もかなり急坂で
すが、尾根上の曲輪Bへの道は切岸のような急傾斜。見上げると、直登のように見えますが
、ジグザグ道が上まで続いているので、足場を確保しながら登って行きます。本曲輪の手前
に狭い段郭〔曲輪B・曲輪A〕が在り、枡形のような左に折れて上段に上がる構造になって
います。最高部が本曲輪@で、その奥に曲輪D・曲輪E・曲輪Fが続きますが、何れも尾根
道のような幅で、多くの城兵が駐屯出来る場所ではありません。堀切Aは尾根に対して直角
に切られているのに対し、堀切Bは斜めに切られています。川に囲まれた崖の上に城が在る
ので侵入経路は東方しかなく、攻略が難しい城であることが分かります。




駐車スペースと登城口



樽山城址の看板と登城口



腰曲輪Cへ向かう急斜面の登城道



腰曲輪C



曲輪Bへ向かうジグザグ登城道





曲輪B







曲輪A





本曲輪@







本曲輪@−曲輪D間の堀切A





曲輪D



曲輪E







曲輪E−曲輪F間の堀切B





最奥の曲輪F