安房 館山城
Tateyama castle
城山公園・館山城跡【千葉県館山市館山】
妙音院【千葉県館山市上真倉1686】
里見茶屋【千葉県館山市館山236】
【立地】平山城
【市指定史跡】
【歴史】1588年春、標高65m、比高55mの根古屋山〔城山〕に岡本〔南房総市冨浦
町〕城主里見義康〔1573~1603年〕が築いた城で、1590年夏に完成した。里見
氏は清和源氏の流れを汲む新田氏の一門で、新田太郎義俊が上野国碓氷郡里見郷に住んで里
見氏を名乗ったと云う。1590年秀吉の「小田原征伐」で義康は遅参により、領土は上総
国没収、安房一国となった。これを機に岡本城から館山城へ本拠を移し、秀吉配下の大名と
して安房国9万2000石を領有した。1600年「関ヶ原の戦い」では東軍で参戦、戦後
の論功行賞により常陸国鹿島郡内で3万石を加増され、12万2000石となる。1603
年義尭が没し、跡を継いだ梅鶴丸〔忠義:1594~1622年〕は、1606年秀忠の前
で元服、一字を賜って忠義と名乗った。1611年大久保忠隣の孫娘を室に迎え、1614
年大久保忠隣改易事件に連座して安房国没収、館山城は破却された。忠義は伯耆国倉吉に移
され、1622年病没、里見家は断絶した。太平洋戦争中、高角砲〔高射砲〕陣地構築の為
、本丸・二の丸辺りは造成される。1960年市指定史跡となり、1982年本丸に丸岡城
を模して模擬天守〔八犬伝博物館〕が建つ。現在は曲輪、堀切、水堀の一部が残る。
【所感】城山公園〔館山城跡〕は北麓に観光バスも含めて50台程止められる無料駐車場を
持っており、安心してゆっくり撮り歩けます。舗装された登城路を新御殿跡〔城山孔雀園〕
→千畳敷〔茶室〕→模擬天守→遠見櫓跡の順で回りました。新御殿跡・千畳敷は木々が多く
、広さや特徴が感じられる状態ではありません。模擬天守が建つ本丸辺りも土塁や堀などは
ありませんが、模擬天守からの眺望は抜群。山・海・平野部と360度見渡せ、この日は富
士山も見えました。千畳敷や遠見櫓跡辺りから御厩・御厩下などの曲輪へ下る道があります
が、昨年の台風被害で立ち入り禁止になっていました。縄張り図を見ると、遠見櫓跡から下
りた場所に堀切らしきものが在り、撮れなかったことが悔やまれます。
三重四階 模擬天守・八犬伝博物館・本丸
本丸から見た富士山
模擬天守から見た館山港
模擬天守から見た館山市街
模擬天守から見た本丸
浅間神社・本丸
里見城跡碑・本丸
千畳敷・茶室
遠見櫓跡
新御殿跡・城山孔雀園
城山登城口
鹿島堀跡【市指定史跡】・城山公園臨時駐車場
鹿島堀跡・妙音院北方