三河 寺脇城
Terawaki castle
寺脇城跡【愛知県北設楽郡設楽町東納庫字軒山】
名倉郵便局【愛知県北設楽郡設楽町東納庫字船石13−2】
【立地】丘城
【別称】寺脇村城屋敷
【町指定史跡】
【歴史】時期は定かではない。標高680m、比高20mの尾根端に築かれた奥平喜八郎信
光〔後の戸田加賀守信光〕の居城とされる。城主に後藤弾正の名もある。名倉奥平氏は、永
正年間(1504〜1521年)頃、作手奥平貞久の子奥平左京進貞次が名倉へ進出し、名
倉奥平家の祖となった。寺脇城を本城とし、2代目領主が信光である。天正年間(1573
〜1592)初め、信光は家康の配下として津具方面で武田勝頼と戦い、1581年信長の
命により、上郷城〔稲武町〕を築いている。1600年「関ヶ原の戦い」の後、清洲城に家
康の四男松平忠吉が入り、1602年信光も家臣として移住した。現在は山林となり、曲輪
、土塁、空堀が残る。
【所感】国道257号線沿いの名倉郵便局を北へ200m程進んだ右手の脇道を入ります。
名倉川を渡り、1キロ程進むと、左手にカーブミラーと寺脇城址の標柱が在り、ここが登城
口になります。山へ入ると、初めに空堀のような道が在り、左側の一段高い地に上り、道な
りに北方へ上って行くと、5分程で主郭に着きます。主郭虎口横に城址の標柱が立ち、主郭
奥に城山稲荷社、背後に高さ3m程の土塁、更にその背後に空堀が在ります。単郭と腰曲輪
から成るシンプルな縄張りですが、土塁、空堀は良く残り、お薦めの城跡です。
寺脇城跡遠景
登城口〔写真:左〕虎口横に立つ寺脇城址の碑〔写真:右〕
主郭の城山稲荷社〔写真:左〕主郭北側の土塁〔写真:右〕